『天界と地獄』425番の部分です(ブログ掲載2009年3月1日)
(直訳)
Nam non licet alicui in caelo, nec in inferno, divisam habere mentem, nempe aliud intelligere et aliud velle, sed quod vult hoc intelliget, et quod intelligit hoc volet; なぜなら、ある者に許されないから、天界で、地獄でも、分割(分裂)した心を持つこと、すなわち、あるものを理解することとあるものを意志すること、しかし、意志するものこれを理解しなければならない、そして理解するものこれを意志しなければならない。
この個所の「あるものを理解することとあるものを意志すること」が誤訳でした! aliud~et aliud・・・の意味は「~はあるもの、また・・・はあるもの(別もの)」すなわち「~と・・・は別もの」です。
それで、直訳を「理解することはあるものまた意志すること別のもの」と変更します。訳文は「理解することと意志することが別ものであること」とします。
カテゴリー: 原典講読『天界と地獄』
誤訳の訂正(天界と地獄102)
原典講読『天界と地獄』102番の中に誤訳がありましたので訂正いたします。
その直訳の個所は
et quod natura modo creata sit ut investiat spirituale, et id sistat correspondens in ultimo ordinis: そして、自然は単に、霊的なものを装い、そしてそれは最低の秩序の中に〔霊的なものを〕確立するために創造されていること。
ちょっとひどい誤訳でした。すぐわかると思いますがcorrespondens「対応するもの」が訳出してありません。ここで『レキシコン』のsistoに取り掛かっていたところ、その訳語に「~にする」の意味があり、この個所がその用例として取り上げられていました。
それでここは「対応するものにする」となります。
すなわち、この直訳を「そして、自然は単に、霊的なものを装うように創造されていること、そしてそれ〔霊的なもの〕を秩序の最後のものの中で対応するものにする」と訂正いたします。訳文は省略します。
原典対訳『天界と地獄』の原文の訂正
現在、本書の改訂版を作成中です。その中でこのブログ上での『天界と地獄』の原文の誤りを見つけました。訂正します。なおもともとの原文は正しいです。
訂正個所は231番の最初のほう、Unusquisque etiam est suum verum et suum bonum, num, quia…のところで、私がnumをわざわざnamのミスプリであろう、と指摘したところです。
このnum,を削除してください。意味は「なぜなら」を取り除けば変わりません。
なぜ、このようなことになったのかといえば、ネット上に原文が掲載されており、それをコピーして使っていて、本来の原文ときちっと照合しなかったからです。
なお、改訂版はそうとう大規模なものとなります。