(1) 原文
De mundo spirituum, et de illis qui ibi
5162. Mundus spirituum non est certus locus, inter coelum et infernum, sed est status in quo sunt, quando inter coelum et inter infernum, sed est status in quo sunt, quando inter coelum et inter infernum; in illo statu proinde in illo mundo sunt 1) omnes quando in statu, dum intellectus et voluntas non unum agunt, ita cum adhuc dissidet cogitatio et voluntas, seu quod idem verum et bonum seu quod idem fides et amor, inde constare potest quinam sunt qui in mundo spirituum, et quando sunt, nempe qui in illo statu, 2) etiam in illo statu sunt, omnes, apud quos interiora et exteriora dissident, cum nempe homo vult alius apparere, quam est, et quoque cum aliter loquitur quam cogitat; 3) hoc quoque quoddammodo coincidit cum priori. Ex his constare potest quinam sunt, qui in mundo spirituum in specie, sunt qui sequuntur.
(2) 直訳
De mundo spirituum, et de illis qui ibi 霊たちの世界について、また彼らについて、その者たちはそこに〔いる〕
5162. Mundus spirituum non est certus locus, inter coelum et infernum, 霊たちの世界は特別な(ある)場所ではない、天界と地獄の間の、
sed est status in quo sunt, quando inter coelum et inter infernum, しかし、場所である、その中にいる、天界の間にまた地獄の間に〔いる〕時、
sed est status in quo sunt, quando inter coelum et inter infernum; 〔←これは直前の箇所とまったく同一、すなわち、ダブってしまったミスプリ! こんなことがあるんですね!〕
in illo statu proinde in illo mundo sunt 1) omnes quando in statu, その状態の中に、したがってその世界の中にいる 1) すべての者は状態の中に〔いる〕時、
dum intellectus et voluntas non unum agunt, ita cum adhuc dissidet cogitatio et voluntas, 理解力と意志が一つのものとして活動しない時、そのように依然として思考と意志が不一致であるとき、
seu quod idem verum et bonum seu quod idem fides et amor, すなわち、(そのことは)同じこと〔であるが〕真と善が、すなわち、(そのことは)同じこと〔であるが〕信仰と愛が、
inde constare potest quinam sunt qui in mundo spirituum, et quando sunt, ここから明らかにすることができる、だれであるか、その者は霊たちの世界の中に〔いる〕、またいつ☆いるか、
☆このquandは「疑問副詞」の「いつ?」です。『レキシコン』には落ちています。現在『レキシコン』の改定に取りかかっています(出版は早ければ今後1年以内、後記参照)。改訂版に載せます。
nempe qui in illo statu, すなわち、その者たちはその状態の中に〔いる〕、
2) etiam in illo statu sunt, omnes, apud quos interiora et exteriora dissident, 2) さらにまたその状態の中にいる、すべての者は、その者たちのもとに内的なもの(内部)と外的なもの(外部)が一致しない、
cum nempe homo vult alius apparere, quam est, et quoque cum aliter loquitur quam cogitat; すなわち、人間が他の者(異なる者)に見られることを欲するとき、〔その者〕である以外に、そしてまた、異なって話すとき、考える以外に。
3) hoc quoque quoddammodo coincidit cum priori. 3) このこと〔2)のこと〕もまたある意味では(ある程度)前のもの〔1)のこと〕と一致している。
Ex his constare potest quinam sunt, qui in mundo spirituum in specie, これらから明らかにすることができる、だれであるか、その者たちは霊たちの世界の中に〔いる〕、特に、
sunt qui sequuntur. 彼らである、その者たちが続けられる。
(3) 訳文
霊たちの世界について、そこにいる者たちについて
5162. 霊たちの世界は天界と地獄の間のある場所ではない。しかし、天界と地獄の間にいる時、その中にいる場所である。その状態の中に、したがってその世界の中にいる。(1) すべての者が〔次の〕状態の中にいる時――理解力と意志が一つのものとして活動しない時、そのように依然として思考と意志が、すなわち、同じことであるが真と善が、すなわち、同じことであるが信仰と愛が不一致であるとき。ここから、霊たちの世界の中に者がだれであるか、またいつ、すなわち、その者たちはその状態の中にいついるか。明らかにすることができる。(2) さらにまたその状態の中にいるすべての者は、その者たちのもとで内部と外部が、すなわち、人間が〔その者〕である以外に、他の者に見られることを欲するとき、そしてまた、考える以外に異なって話すとき一致しない。(3) (2)のこともまたある意味では(1)のことと一致している。
これらから、特に、その者たちは霊たちの世界の中にいる者たちが、だれであるか、明らかにすることができる。その者たちについて続けられる。
◎『レキシコン』の改訂版について
私事も交えて恐縮です。私の50代と60代初めの数年の約10年間をかけて『レキシコン』を訳出し、出版しました(2011年10月、私64歳)。すぐさまこの辞書を使いながら『原典対訳』をこれまで行なってきました(今も)。さて、そのときその部数を30としましたが、これはこの辞書を使いながら翻訳するうち、誤訳もさることながら(今回のような)「不備」も見つかるだろう、そうなら数年の内に改訂しなければならないだろう、と思ったからです(初版はすぐに品切れ)。そしてその必要性を感じながらも、「改訂」を延ばし延ばしにして今となりました(12年経過)。
そのとき制作した辞書『レキシコン』は毎日使い続けているので今やボロボロです。あと1年も持たない状態であり、ここで改訂版を出す作業を始めました(ありがたいことに、これを期待してくださっている人がいます)。どれだけの方が『レキシコン』を必要としているか、わかりませんが、原典を読む方が増えることが必ずやスヴェーデンボリ研究の進歩につながると確信しています。私の行なっていることがその一助となれればうれしいです(ついでに、この『原典講読』に毎日300名ほどの方がアクセスしています、ありがとうございます)。なおついでに一言、出版社「スヴェーデンボリ出版」について、私は(出版部数が極めて少なくても)「一流である」と自負しています(←私のよくない面が出ました)。すなわち「辞書の出版にはとんでもない時間と労力がかかる」(採算など度外視する)からです。