原典講読『結婚愛』56(直訳[5]と訳文)

[5] Sextus dixit hanc causam, quod universum a Domino creatum sit perfectissimum opus; [5] 第六の者はこの理由を言った、全世界は主により最も美しい作品〔として〕創造されたこと。
at in illo nihil perfectius creatum est, quam femina formosa facie et decora moribus, propter causam, ut vir gratias agat Domino propter illam munificentiam, et retribuat per receptionem sapientiae ab Ipso. しかし、その中にさらに完全なものは何も創造されなかった、顔(容貌)で美しい、また、振る舞い(物腰)(mos)でふさわしい(礼儀正しい)、理由のために、男が、彼女を〔その〕着前のよい供給のために、主に感謝するように、またその方からの知恵の受容によって報いる。
Postquam haec et plura similia dicta sunt, apparuit uxor trans parietem chrystallinum, et dixit ad maritum, "Loquere si placet;" これらや似た多くのことが言われた後、水晶の内壁を通して妻が見られた、また夫へ言った、「もし、喜びなら(=よかったら)、話せ」。
et cum loquutus est, in sermone percipiebatur vita sapientiae ab uxore, sono enim loquelae inerat amor ejus; また話したとき、妻から知恵のいのちが知覚された、というのは、話しの音声にその愛が内在したから。
ita experientia testificata est illam veritatem. そのように、経験がその〝真理〟を証明した。
Post haec lustravimus templum sapientiae, et quoque paradisiaca circum illud, ex quibus impleti gaudiis abivimus, et transivimus porticum ad portam, et per viam ascensus descendimus. この後、私たちは知恵の神殿を調べた(観察した)そしてまた、そのまわりの楽園を、それらからうれしさで満たされて、私たちは立ち去った、また門へと並木道を通り過ぎた、また上りの道を通って降った。
 
(3)訳文
56. 第二のメモラビリア――
 かつて、霊界の中で天使たちと話している時、私は「知恵の神殿」を見ようとする楽しい快感を吹き込まれた。私は彼らにそれへの道について質問した。
 彼らは言った、「光に従え、あなたがたは見つける」。
私は言った、「光に従うとは何か?」
 彼らは言った、「私たちの光は、その神殿に近づくほどますます輝く。それゆえ、輝きの増大に従ってその光に従え、なぜなら、私たちの光は太陽としての主から発出し、ここから本質的に見られた知恵であるからである」。
 その時、随行するふたりの天使と、私は光の輝きの増大にしたがって進んだ、また私は坂のある小道を通って、南の方位にあった一つの丘の頂上まで上った、またそこに堂々とした門があった。見張りが、私とともにいる天使を見て、門を開けた。見よ、シュロの木と月桂樹の並木道が見られ、それにしたがって私たちは進んだ。並木道を行き巡った、また庭園で終わった、その真ん中に「知恵の神殿」があった。
 そこを私が見回したとき、私は神殿に似ている小さな建物を見た、それらの中に賢明な者がいた。
 私たちは一つ〔の建物〕に近づき、入り口の中で私たちはそこにもてなす者(主人)と話し、また私たちは到来の理由を、また接近の方法を語った。また、もてなす者(主人)は言った、「ようこそ、入れ、座れ、私たちは知恵の会話に加わる」。
 [2] 私は小さな建物の内部を見た、それは二つに分かれていた、それでも一つであった。透明な内壁によって二つに分かれていた、しかし、透明さから一つのように見られた、それはもっとも純粋な水晶のようであった。
 私は、なぜそのよう〔なの〕か質問した。
 彼は言った、「私たちはひとりではない、妻が私とともにいる、また、私たちはふたりではない、しかし、それでもふたりでなく、しかし、一つの肉である」。
 しかし、私は言った、「私は。あなたがたが賢明(な者)であることを知っている。賢明(な者)たは知恵は女と何〔の関係があるの〕か?」
これに、もてなす者(主人)はある種の憤りから顔を変え、また手を伸ばした、また見よ、その時、近い小さな建物から他の賢明な者が近づいた、この者に、冗談ぽく言った、「質問している私たちのこの到来者は、『賢明(な者)たは知恵は女と何〔の関係があるの〕か?』と捜し求めた」。
 これにすべての者はほほ笑み、また言った、「女なしに、すなわち、愛なしに賢明な者または知恵は何か? 妻は、賢明な者の知恵の愛である」。
 [3] しかし、もてなす者(主人)は言った、「今や、私たちは、知恵〔について〕の何らかの話しで交わりに加わる。原因について、また今は、女性の美の原因について話そう」。
 その時、順に話された。最初の者はこの理由を、女は主により男の知恵の情愛〔として〕創造され、また知恵の情愛は美そのものであることを言った。
 第二の者はこの理由を、女は主により男の知恵によって創造されたこと、男からであるので、またここから愛の情愛を吹きかけれらた形である、また愛の情愛はいのちそのものであるので、女は知恵のいのちである、けれども男性は知恵〔である〕、そして知恵のいのちは美そのものである、と言った。
 第三の者はこの理由を、女に結婚愛の歓喜の知覚が与えられていること、また彼女らの全身は知覚のそれらの器官であるので、結婚愛の歓喜の住む場所としてその知覚とともに美である以外に異なってできない、と言った。
 [4] 第四の者はこの理由を言った、主は男からいのちの義と優雅さを引き出した、また女の中に移した、またここから、男は、女の中の自分の美と優雅さとの再結合なしに、厳格で、いかめしく、情味に乏しく、愛嬌がない、また彼は自分自身にだけでないなら賢明でなく、この者は愚鈍である。しかし、男が妻の中のいのちの自分の美と優雅さと再結合されるとき、快く、楽しく、生きていて、愛ら
 第五の者はこの理由を言った、女は自分自身のためでなく、しかし男のために、美〔として〕創造されている、そのように(例えば)、男は、それ自体固いものから柔らかになる、彼らの気質(アニムス)は、それ自体きびしいものから柔らかになる、また彼らの心は、それ自体冷たいものから、温かくなる。自分の妻と一つの肉になるとき、そのようなものになる。
 [5] 第六の者はこの理由を、全世界は主により最も美しい作品〔として〕創造されたこと、しかし、その中に容貌で美しい、また、振る舞いで礼儀正しい、さらに完全なものは何も創造されなかった、男が、彼女を〔その〕着前のよい供給のために、主に感謝するように、またその方からの知恵の受容によって報いる理由のためであると言った。
これらや似た多くのことが言われた後、水晶の内壁を通して妻が見られ、夫へ言った、「よろしかったら、話しなさい」。話したとき、妻から知恵のいのちが知覚された、というのは、話しの音声にその愛が内在したから。そのように、経験がその〝真理〟を証明した。
 この後、私たちは知恵の神殿を、そしてまた、そのまわりの楽園を観察し、それらからうれしさで満たされて、立ち去った、また門へと並木道を通り過ぎ、上りの道を通って降った。

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