宿題は ne quidem aliquid de Deo, et adhuc minus de amore et fide in Ipsum; でした。
「de(~について)」の前に、何か述べているだけで、文章構成は簡単になっています。内容はだいたいつかめていたと思います。後は単語がうまく引ければO.K.
ではやってみます。
副詞「ne」:「~すらない」。レキシコンには quidem を続けて「決して~ない」「さえ~ない」
小辞「quidem」:「確かに」「なるほど~だが」。ne quidem で「決して~でない」と覚えておく。
aliquis:ここは代名詞ですね「だれか、何か」。←前回やっていた。
副詞「adhuc」:比較級を続けて「さらに、いっそう、なおさら」。
minus これは parvus「少ない」の比較級。不規則変化なので辞書に載っている。
名詞「fides」:「信頼、信念、信仰」。よく出てくるのですぐ覚えてしまう。
Ipse:初回のNo.1で「その方=主」と述べた。ここは in があるので対格 Ipsum。
これで訳せます。滑らかな日本語でお願いします。
「神について決して何も、ましてやその方への愛や信仰について」
adhuc minus を「ましてや」としました。直訳すれば「なおさらさらに少ない」ですが、意訳でよいでしょう。
amore et fide in Ipsum は直訳すれば「その方における愛と信仰」。これだとちょっとわかりづらい。これも意訳でしょう。
では全文 Homo absque revelatione ex Divino non scire aliquid potest de vita aeterna, ne quidem aliquid de Deo, et adhuc minus de amore et fide in Ipsum;(AC10,318) を通してみます。
「神的なものからの啓示がないなら、人間は永遠のいのちについて何も、神について決して何も、ましてやその方への愛や信仰について、知ることができない」(『天界の秘義』10,318)
人はどうやって神を知るのでしょうか?
目の前に見えない死後の世界や永遠のいのちはまた別の問題として、私たちは「この世」に生きています。なぜ「この世」が存在するのだろう(あの世ではありません、現実、目の前にある世界です)。なんのために生きるのだろう。生きることって何だろう。などなど、すぐに答えが出ません。やはり、「どう生きたらよいか(how to ~ ですね)」もっと現世的に「もっと利益を上げるには、もっと名誉を得るには」という方向に流れ、このとき視線は神と反対方向に向きます。そして困ったときだけ「神頼み」。
どういう時に今までとは別方向を見ようとするのでしょうか、「神や宗教」について何も聞いていなければ、何も知らなければ、振り向いても、そこには何も見えないでしょう。それでまた目を表面的な現実世界に向けてしまいます。目の前の世界が、同じものでしかありません。
しかし、神の存在をある程度意識して、この世を見れば、そこには(目に見えない)「愛」が満ち溢れているのが見えてきます(悪もあります)。そしてその先に、あるとき「神」が見えてくるのではないでしょうか。
気づかせるもの、意識させるきっかけがなければ、何も見えない。その具体的なものが「みことば」。
* * * * *
では宿題。やはり啓示について述べています。①どのようなものを啓示したか? ②啓示したもの(中身ではありません)とは何か?
quod Divinum ex amore erga genus humanam revelaverit talia quae ducunt ad illam vitam ac conducent saluti ejus. Quod Divinum revelavit est apud nos Verbum.(AC10,320)